近隣問題を一発解決 建築コンサルが教える意外な対処法!
- 純 小池
- 2月11日
- 読了時間: 3分
注文住宅の建築現場では、近隣住民とのトラブルが発生することがあります。
特にクレームがエスカレートすると、工事の遅延や追加費用が発生する可能性もあり、慎重な対応が求められます。
今回は、工務店が近隣トラブルを防ぐために実践すべき4つの対策について解説します。
1. 近隣住民の情報を事前に収集する
新築や建て替えの際、工務店は事前に近隣住民の情報を把握しておくことが重要です。
具体的には以下の方法があります。
お客様に確認する
「近隣にトラブルを起こしやすい方はいませんか?」と聞く。
「過去に近隣トラブルがあったことはありますか?」と尋ねる。
近隣の雰囲気や、注意が必要な住民がいるかを把握する。
不動産業者に確認する
土地の仲介を行った不動産業者に、近隣住民の情報を聞く。
地元の不動産業者であれば、地域の事情をよく知っている可能性が高い。
この情報収集を行うことで、事前に対策を講じることができます。
2. 工事前の近隣挨拶を徹底する
着工前の近隣挨拶は、トラブルを防ぐ上で非常に重要です。
ただし、単なる形式的な挨拶ではなく、以下の点を意識しましょう。
近隣住民に納得感を持たせる伝え方
「工事中に発生する音や粉塵は最小限に抑えるように努めます。」
「皆さまの建物を建てたときと同じように配慮して工事を進めます。」
近隣住民が過去に経験した工事の影響を想起させ、理解を促す。
資料を配布する
「何かあればこちらにご連絡ください」と明記した連絡先付きの書類を渡す。
口頭だけでなく、書類として渡すことで後々の誤解を防ぐ。
3. 近隣住民とお客様を直接会話させない
近隣住民からのクレームが発生した際、工務店の対応が重要になります。
直接交渉をさせない理由
お客様と近隣住民が感情的に対立する可能性がある。
話し合いがヒートアップすると、関係修復が困難になる。
「お互い様」という意識を持たせるためにも、工務店がクッション役となる。
対応方法
近隣住民からクレームを受けたら、工務店が一次対応を行う。
すぐに解決策を提示せず、一度持ち帰って慎重に対応を検討する。
必要に応じてお客様と相談し、適切な解決策を講じる。
4. 近隣との交渉は工務店が行わない
工務店は建築のプロであり、近隣との法的な交渉を行う立場にはありません。
特に、以下のような要求には注意が必要です。
要望がエスカレートするケース
「建物の窓の位置を変えてほしい。」
「目隠しの塀を設置してほしい。」
「工事を完全に止めてほしい。」
法的リスクを回避する
これらの要求を工務店が交渉すると、法的トラブルに発展する可能性がある。
交渉が必要な場合は、弁護士やお客様自身に対応してもらう。
工務店は「伝書鳩」にならず、中立的な立場を保つ。
まとめ
近隣トラブルは、工務店にとって避けられない課題ですが、事前に適切な対策を講じることで、大きな問題に発展するのを防ぐことができます。
工務店が実践すべき4つの対策
事前に近隣住民の情報を収集する(お客様・不動産業者に確認)
工事前の近隣挨拶を徹底する(資料を配布し、誤解を防ぐ)
近隣住民とお客様を直接会話させない(クッション役を担う)
近隣との交渉は工務店が行わない(法的リスクを回避する)
この4つを意識することで、工事のスムーズな進行と工務店の信頼性向上につながります。ぜひ、自社の業務に取り入れてみてください!


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