top of page

建築コンサルが語る玄関デザインの秘密を大公開

  • 執筆者の写真: 純 小池
    純 小池
  • 3月4日
  • 読了時間: 3分

1. 玄関は家の「顔」


玄関は住宅の印象を決める重要な空間です。


特に近年では、家全体のプライバシー性が向上し、玄関の役割も変化しています。


従来の「来客を迎え入れる公共的な空間」から、「住む人のプライバシーを守る空間」へとシフトしています。


また、デザイン面でも多様化が進み、玄関の広さや開放感、収納の充実度が求められるようになっています。


2. 玄関の配置の重要性


玄関の位置は、間取り全体の動線に大きな影響を与えます。


特に以下の点を考慮する必要があります。


  • プライバシーの確保


    玄関扉が道路から丸見えにならないように配置することで、防犯性と安心感を高めます。


  • 方角の考慮


    風水的な観点や日当たり、換気の面から適切な方角を選ぶことで、快適な住環境を提供。


  • アクセスのしやすさ


    駐車場やアプローチとの関係を考慮し、スムーズな動線を確保。


    特に、買い物帰りにスムーズに荷物を運べる設計が好まれます。


  • 玄関からの視線の抜け感


    玄関ドアを開けた時に家の内部が丸見えにならないような配置を工夫する。


3. 玄関の広さを決めるポイント


玄関の広さを決める際には、以下の2点をヒアリングすることが重要です。


  1. 同時に使用する人数


    朝の出勤・登校時に家族が同時に使用する人数を確認し、それに応じた広さを確保する。


    例えば、家族4人が同時に靴を履く場合、十分な広さを確保する必要があります。


  2. 収納の必要量


    靴の数や玄関で収納したい物(ベビーカー、アウトドア用品、掃除用具、雨具など)を把握し、適切な収納スペースを設ける。


    シューズクローゼットを設けることで、スッキリとした玄関を実現できます。


4. 玄関デザインの工夫


玄関のデザインを向上させるためのポイントをいくつか紹介します。


  • 天井を高くする


    玄関の開放感を増し、豪華な印象を与える。吹き抜けを活用することで、より広がりのある空間を演出可能。


  • 視線の抜け感を作る


    窓や間仕切りを工夫し、圧迫感を軽減。特に採光窓を適切に配置すると、明るく開放的な空間になります。


  • オープンスペースの活用


    隣接するゲストルームなどを開放できるようにすることで、視覚的な広がりを演出。


  • 玄関の床材の統一


    玄関ホールと床材を統一し、一体感を持たせることで、より高級感のあるデザインに。


  • 窓の配置を工夫


    玄関の明るさを確保するため、横長の高窓を設置する。


    直接視線が通らないように配慮しつつ、自然光を取り入れる。


  • LDKと一体化する


    玄関ホールを省略し、玄関からLDKに直接つながる間取りも現代のトレンド。


    特に狭小住宅では有効。


  • 外構との調和


    玄関とアプローチのデザインを統一し、訪問者に洗練された印象を与える。


5. 玄関収納の充実


玄関の収納力は、日常の快適性に直結します。


  • シューズクローゼット


    靴の収納だけでなく、コートや傘なども収納可能にする。


  • ベンチ収納


    靴の脱ぎ履きを楽にするためのベンチを設置し、収納と一体化させる。


  • 宅配ボックスの設置


    近年では、玄関周りに宅配ボックスを設置することで、再配達を減らし利便性を向上させる家庭が増えています。


6. 現代のトレンドを意識した玄関設計


現代の住宅では、玄関のプライバシー性が高まっており、従来の「誰でも迎え入れる空間」から、「住む人を守る空間」へと変化しています。


設計の際は、玄関の位置や開口部の工夫を行い、プライバシーを確保しつつ、デザイン性を高めることが重要です。


また、防犯対策として、スマートロックや監視カメラの設置も検討することで、安全性を向上させることができます。


これらのポイントを踏まえて、工務店としてお客様に最適な玄関設計を提案しましょう。


 
 
 

最新記事

すべて表示
初回接客の極意!基本編~心理学と営業工学で「第一印象」を科学する~

■はじめに:初回接客は「信頼設計」の第一工程 こんにちは!Amigo小池です。 今回のPAK SYSTEMでは、 工務店における初回接客の極意・基本編 を解説します。 SNSで認知を取り、LINEで教育し、自社ファンを育て、ようやく来店。 それなのに、「会ったら期待外れだった…」という印象を与えてしまう—— これは最悪のシナリオです。 現代のお客様は「建物を買う」のではなく、「会社と人を信頼して契

 
 
 
接客空間で成約率が激変する理由!~心理学・五感設計・建築デザインの融合~

■はじめに:空間は「言葉のいらない営業ツール」 こんにちは、Amigo小池です! 今回のPAK SYSTEMでは、「接客空間がなぜ成約率を左右するのか?」を解説します。 工務店の皆さん、どんなに良い間取りを提案しても、お客様が「ここに任せたい」と感じなければ契約は取れません。 実はその“感じる”部分を生み出しているのが—— 接客空間そのもの なんです。 住宅は高級商品。だからこそ、打合せスペースも

 
 
 

コメント


bottom of page