プロなら知ってて当然!洗面台の基礎知識と提案方法
- 純 小池
- 2月21日
- 読了時間: 4分
洗面所は、お客様が意外と深く考えていない空間のひとつです。
しかし、実際に生活を始めてから「収納が足りない」「使い勝手が悪い」と後悔されることが多い場所でもあります。
今回は、工務店の建築プロとして、お客様に適切な洗面所の提案ができるように、プロなら知っておくべき基礎知識と提案のポイントをまとめました。
1. お客様が気づいていない「洗面所の重要性」
多くのお客様は、洗面所の広さや配置について深く考えていません。
そのため、建築プロとして「生活動線」「収納計画」「使用シーンの想定」をしっかりと伝え、最適な提案を行うことが求められます。
✅ お客様が見落としがちな洗面所のポイント
家族全員が同じ時間に使う可能性がある(特に朝と夜)
女性が多い家庭では、洗面所が長時間占領されることがある
収納が足りなくなりやすい(タオル、化粧品、洗剤など)
物干しスペースと洗濯機の位置関係が重要
プライバシーの確保(脱衣所との分離など)
2. 家族構成に応じた洗面所の提案
✅ 「女性が多い家庭」の場合
洗面ボウルを2つ設置する → 朝の混雑を緩和
化粧スペースを確保する → 鏡付きカウンターやメイク用照明を設置
収納力を強化する → 化粧品やヘアケア用品の収納スペースを確保
✅ 「男性が使いやすい洗面所」の提案
洗面所の広さを確保する → 狭いと男性が使いにくくなる
家族全員の動線を考慮する → 洗面所の外に手洗いスペースを設ける
✅ 「お風呂の前後で使うことを考えた配置」
脱衣所と洗面所を分けることで、家族が同時に使えるようにする
子供が成長してもストレスなく使えるよう、将来の生活スタイルを考えた設計が重要
3. 収納計画のポイント
洗面所は収納が不足しがちな空間です。
プロとして、お客様が後悔しないように収納計画を提案しましょう。
✅ 必要な収納アイテム
歯ブラシ、ドライヤー、シェーバー
化粧品、洗顔料、ヘアケア用品
洗剤、柔軟剤、掃除用具
フェイスタオル、バスタオル、パジャマ
✅ 収納の具体的な工夫
造作収納の活用:洗面台の下や横に収納スペースを確保
可動棚の設置:使用頻度に応じて収納スペースを調整
ミラーキャビネット:洗面台の上部にも収納スペースを作る
4. 洗面所の配置とプライバシーの確保
洗面所は、プライバシー性と使い勝手を両立させることが重要です。
✅ 洗面所のプライバシーを守る方法
家族の動線を考える:トイレや浴室との配置を工夫する
脱衣スペースと分ける:洗面所をパブリックな空間として独立させる
✅ 音の問題を考慮した設計
寝室の上に洗面所を配置すると、水音が響く可能性がある
家族の生活リズムをヒアリングし、最適な配置を考える
5. 洗面所と物干しスペースの関係
洗面所と物干しスペースの位置関係を考えることで、家事の効率を上げることができます。
✅ 洗濯動線を短くする工夫
1階に洗面所がある場合 → 1階の庭やウッドデッキに物干しスペースを確保
2階に洗面所がある場合 → 2階のバルコニーや室内干しスペースを確保
✅ 室内干しの提案
近年、花粉症や防犯面から室内干しを希望するお客様が増えているため、以下のような提案をすると良いでしょう。
ホスクリーン(室内干し用金具)を設置する
浴室乾燥機と併用することで、効率的に乾燥できる
風通しを考慮した配置で、自然乾燥しやすい環境を作る
6. 照明と窓の配置
洗面所の照明や窓の位置が適切でないと、使い勝手が悪くなります。
✅ 窓の配置のポイント
鏡の正面に窓を配置すると、光が反射して眩しくなる
側面や背面に窓を設けることで、自然光を効果的に利用できる
✅ 照明計画のポイント
天井のダウンライトだけでなく、鏡の両側に照明を設置する
昼白色の照明を使うことで、メイクや身だしなみがしやすくなる
まとめ
洗面所は、ただの洗面台を設置するだけではなく、家族構成や生活スタイルに合わせた設計が求められる空間です。
✔ お客様にヒアリングすべきこと
家族構成(特に女性の人数)
洗面所の使用時間帯
収納の必要量
物干しスペースの要望
プライバシーへの配慮
室内干しの有無
照明と窓の配置
お客様が見落としがちなポイントをしっかりと伝え、「さすがプロ!」と思ってもらえるような提案をしましょう!
洗面所の設計は、お客様の満足度を大きく左右する部分です。
細かな配慮ができるかどうかで、工務店としての信頼度が変わります。
ぜひ、今回の内容を活かして、お客様に最適な洗面所を提案してください! 💡


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