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デザイン力で他社と差をつける!建築・工務店プロが知っておくべき「デザイン思考」とは

  • 執筆者の写真: 純 小池
    純 小池
  • 3月24日
  • 読了時間: 5分

「家づくり」で大切なのは性能やコストだけではありません。


お施主様が**「ここに住みたい」** と心から思える魅力的なデザイン も、工務店や建築のプロに求められる大きな要素です。


しかし、「うちは性能には自信があるけれどデザインはどうも苦手…」と悩む方も多いのではないでしょうか。


本記事では 「デザインの基本」「ジャンル」「オマージュの考え方」 など、建築のプロが押さえるべきポイントを分かりやすく解説します。


これを読めば、「デザインなんてセンスだろう?」という思い込みが変わるかもしれません。


目次


  1. デザインのジャンルは絶対的ルールではない


  2. 画像を“大量”に集める意義:お施主様の本当の好みを知る


  3. 建築のプロだからこそ必須:情報を読み取る“オマージュ力”


  4. まとめ:デザイン力こそ他社と差別化できる武器


1. デザインのジャンルは絶対的ルールではない


「シンプルモダン」「和モダン」「北欧」…何が違う?


建築やインテリアの雑誌やWebサイト、SNSを見ていると、「シンプルモダン」「リゾート風」「北欧風」 など、さまざまなデザインジャンルが紹介されています。


ただし、これらのジャンルには明確な定義や厳密なルールは存在しません。 


それぞれのイメージはある程度共有されているものの、どこからどこまでが「北欧風」なのか、あるいは「和モダン」なのか……はっきり区切ることは難しいのです。


  • ジャンルの存在意義


    • 流行やテイストを「分かりやすく伝える」ための便宜的な呼び名


    • 施主様とのコミュニケーションをとる際のきっかけづくり


決めつけはNG!


「お客様が“シンプルモダン”がいいと言っているから、それ一択」となってしまうと、本当に理想の空間とはズレる ことがあります。


  • お施主様自身が「モダン」を勘違いしている場合も


  • 実際に集めた画像を見ると、“北欧に近いテイスト” が好みだった、などのパターン


よって、ジャンルはあくまで“目安”や“方向性” と捉え、設計者・施工者としてはより具体的にヒアリングしつつ、多くの画像や情報から「本当に求めるデザイン」を見極める必要があります。


2. 画像を“大量”に集める意義:お施主様の本当の好みを知る


「1枚の画像」だけでは危険


お客様が1枚だけ、「こんな雰囲気にしてください」という画像を持って来られることがあります。


しかし、その1枚が絶対 だと決めつけてしまうと、以下のような問題が起こりがちです。


  • その画像は 大邸宅 の事例だったのに、お客様の敷地条件・予算とは違いすぎて実現不可


  • 写真が 異なる国・気候 に合わせた設計を想定しているため、日本では不向き


  • デザイン性と性能や法規制のバランスが取れず、お客様の満足度が下がる


画像は“200枚”単位で


当社(※)でも、お客様にできるだけ大量の画像を集めてもらう よう推奨しています。たとえば、ピンタレストで“いいな”と思ったものをどんどん保存し、最終的に100〜200枚ほどの画像を選んでもらう。


  • 量が多ければ、本当にお客様が好きなものの共通点 が見えてくる


  • 当初は「シンプルモダンが好き」と言っていたのに、実際は「和テイスト」や「ナチュラルカフェ風」を集めていたりするケースも珍しくない


こうした発見があれば、よりお客様の希望に近いデザイン提案 が可能になります。


3. 建築のプロだからこそ必須:情報を読み取る“オマージュ力”


オマージュ=ただの“パクリ”ではない


「オマージュ」と聞くと、「真似するのは嫌だ」「パクりと同義」 というアレルギー反応を示す方もいます。


しかし、建築に限らずファッションや料理など、あらゆる分野のプロが、先人の優れた事例を研究し、自分のスタイルに取り入れる ことは常識的な技術習得のプロセスです。


性能アップの技術だってどこかで学んだ・取り入れた 他社の省エネ技術を勉強して、自社仕様にカスタマイズ 成功事例の構造手法をリサーチし、自分たちで改良を加える

これと同じように、“デザインも画像から情報を得て、自分なりにアレンジする” のが上達への近道です。


画像から得られる情報


  1. 色使い:壁・天井・床のカラー配分


  2. 素材感:フローリングやタイル、クロスなどの組み合わせ


  3. 空間構成:天井高さ・窓位置・照明計画(関節照明の入り方)


  4. ディテール:見切り材、スイッチプレート位置、家具のレイアウト


こうした要素を画像から読み取り、自分の言葉と設計ノウハウでアウトプット すれば、まさに「オマージュ」から新たなデザインを創造できます。


画像から「パクる」のではなく、情報を吸収→自社・自分流に落とし込んで提案するこれこそがプロのオマージュ力。

4. まとめ:デザイン力こそ他社と差別化できる武器


  1. デザインのジャンルは便宜的な概念


    • 厳格な定義はなく、「シンプルモダン」などの言葉は大まかな方向性を示すだけ


    • お客様の意向を鵜呑みにせず、実際の画像の傾向から本当の好みを探る


  2. お客様に画像を大量に集めてもらう


    • 最低でも100〜200枚を目安に収集してもらうと、要望が明確化


    • たった1枚の事例に縛られると、敷地・法規・予算などの制約でミスマッチが起きる


  3. 情報を読み取り、オマージュする


    • デザインも性能も、優れた事例や建築家の手法を勉強するのが大前提


    • 画像の素材感や色、空間構成などを自社流・自分流に落とし込み、お客様へ提案する


  4. “パクリ”ではなく“学習と創造”


    • 過去の名作建築やインテリア写真を徹底的に分析・模型化などのトレーニングをする


    • それを自分の設計に生かすことで、本当のオリジナルが生まれる


建築のプロ にとって、デザイン力は ほかの工務店や設計事務所と大きな差別化ポイント になります。


「センス」や「感性」がないと無理、と敬遠している暇はありません。


“オマージュ” から学び、自分の血肉にして、お客様の満足度を高める設計・施工を実現しましょう。


毎日の業務に忙しい建築プロ でも、自社のデザイン力を底上げするための実践的アドバイスや資料をご用意しています。


さあ、あなたも“デザイン上達”の一歩を踏み出して、顧客満足度とブランド力を高めてみませんか?

 
 
 

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