【普通の照明NG】照明計画で“失敗ゼロ”を狙う ― 工務店・設計者が必ず押さえるライト選定術
- 純 小池
- 4月21日
- 読了時間: 3分
1. はじめに
– 照明は「デザインの方向性」を決めるエンジン
フローリングも壁材も窓もバッチリ決めたのに、照明選定だけで空間イメージが破綻──よくある話です。
建築のプロ(工務店・設計事務所) が現場で即使えるよう、
器具の“意味”
メーカー動向
NG 事例を整理しました。
2. まず覚えるべき 3 大カテゴリ
種類 | 機能的特徴 | デザインの向き・不向き |
ダウンライト | 天井埋込・存在感を消す | シンプルモダン/ジャパニーズモダンなど“面を見せたい”空間に最適 |
ユニバーサルライト | 首振り可。天井フラット+壁面強調 | ミニマル+演出を両立させたい LD・吹抜け |
スポットライト | 器具自体を見せる前提 | インダストリアル/ボタニカル/カフェ風など“魅せる”系 |
結論:照明器具は「空間コンセプトの方向性」をズラさないモデルを選ぶことが最重要。
3. ダウンライト ― “消えている”ことが価値
誕生経緯
ランプやペンダントの“主張”を排し、天井をフラットに保つために開発。
プロがやるべきチェック
ケチり過ぎ注意:多灯=天井に穴だらけ → 逆にうるさい。
色・縁厚を仕上材に合わせる。
白クロスならオーデリックや大光の“薄縁・同色ホワイト”を選択。
反射(壁・天井バウンス)を計算し、灯数削減+高演色を提案。
4. ユニバーサルライト ― “首振り”で壁を照らす奥義
シンプルモダン志向でも アートや質感壁を強調したい時の切り札。
ただし、縁厚が出るため 「大量設置」は禁物。アクセント扱いが鉄則。
5. スポットライト ― “魅せる”覚悟がある空間のみ
採用シーン
インダストリアル/カリフォルニア/北欧カフェ風 など、器具自体がオブジェになるコンセプト。
典型ミスと対策
NG 例 | 何が起こる? | 予防策 |
ドア干渉位置に取付 | 開閉で器具破損・クレーム | 施工前に開閉軌跡+器具寸法を図面上で重ねる |
シンプルモダン住宅に多灯配置 | 凹凸が目立ち“モダン破綻” | 純白やブラック“消し”モデルを厳選&最小灯数 |
6. 年 1 回の「照明パーティー」を社内ルーティンに
「パナソニックが新型シームレスライトを出したら?オーデリックの超薄縁ダウンがモデルチェンジしたら?」
カタログ更新ごとに全員で実機をチェック。
メーカー(パナ・大光・オーデリック・小泉・山田ほか)を横串で比較 → 提案の引き出しが倍増。
7. お客様の信頼を劇的に高めるトーク例
「ジャパニーズモダン × 白天井」ですので、天井の質感と最も色差が少ない クリアホワイト のダウンを採用します。ラインを極限までフラットに抑え、ベッドヘッドだけを優しく包む設計です。
根拠 + メーカー + 型番――この 3 点を即答できれば「やっぱりプロだ」と思われます。
8. まとめ ― 明日から試す ToDo
自社標準クロス/塗装と“完全同色”のダウンを 1 つ決める
ユニバーサルライトの最適位置をモデルプランに組み込む
車庫や開口部近くのスポットライトは必ず干渉チェック
次のカタログ改訂日に社内照明パーティーを開催
さいごに
照明は**「最後に決めればいい」**ではなく、**「デザイン方向性を確定させる起点」**です。
今日紹介したポイントを押さえれば、「なんか違う…」と後悔されることはありません。
地元で“独占企業”を目指す工務店の皆さん、ぜひ実践してみてください!


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