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【建築プロ】この3タイプのお客様は要注意!間取りで後悔させない対策とノウハウ!

  • 執筆者の写真: 純 小池
    純 小池
  • 2月3日
  • 読了時間: 4分

間取りで失敗する3つのパターンと建築プロの対応策


はじめに


間取りで失敗するお客様には、いくつかの共通するパターンがあります。


建築のプロとして、お客様が後悔しない家づくりをサポートするためには、どのようなタイプの顧客が間取りで失敗しやすいのかを理解し、適切な対応を取ることが重要 です。


本記事では、間取りで失敗する代表的な3つのタイプのお客様と、それに対する建築のプロの対応策を解説します。


失敗するお客様①:プロに丸投げする顧客


特徴


  • 「間取りのことは分からないので、全部お任せします」と言う


  • 要望を明確にせず、建築会社に完全依存する


  • 設計提案に対して「まあ、いいんじゃない?」と適当にOKを出す


  • 住み始めてから「こんなはずじゃなかった」と後悔する


プロの対応策


このタイプの顧客は、 本当は要望があるのに、考えるのが面倒だから任せる という傾向があります。


しかし、「お任せします」という言葉を鵜呑みにすると、後から不満が出る 可能性が高いです。


対応策:深いヒアリングを行い、潜在的なニーズを引き出す


「どんな暮らしがしたいですか?」


「家の中で一番大切な場所はどこですか?」


「家族の時間をどう過ごしたいですか?」


「将来的に家をどう活用したいですか?」


このように、「家の性能」や「間取りの広さ」ではなく、「暮らし方」に焦点を当てた質問を投げかける ことが重要です。


間取り提案時のポイント


  • お客様の話から導き出した「理想の暮らし」に基づいて提案する


  • 提案時に、「なぜこの間取りが最適なのか?」をしっかり説明する


  • 「本当にこれでいいですか?」と確認するのではなく、「この間取りなら、こんな暮らしができます」と未来の暮らしをイメージさせる


失敗するお客様②:自分で間取りを作成してくる顧客


特徴


  • 「自分なりに考えてみました!」と間取りを持参する


  • 住宅雑誌やネット情報を基に独学で設計する


  • 設計の専門知識がなく、現実的でない間取りになっている


  • 設計者がアドバイスしても「でも、これが良いんです」と譲らない


プロの対応策


このタイプの顧客は 「自分の間取りに愛着がある」ため、否定されると反発する 傾向があります。


しかし、素人設計には必ず欠点がある ため、プロとして適切な修正を加えないと失敗につながります。


対応策:顧客の間取りを否定せず、より良い提案をする


  1. まずは共感する


    • 「すごくしっかり考えられていますね!」と認める


    • 「間取りを考えるのは大変でしたよね」と労う


  2. 顧客の間取りを修正する案を1つ作る


    • 基本構成を残しながら、問題点を改善したバージョンを提示する


    • 「この部分を少し変更することで、もっと使いやすくなります」と伝える


  3. 完全にプロが設計した間取りも別途提示する


    • 「もう一つ、プロの視点で考えた間取りもご覧ください」と提案


    • 「より暮らしやすい動線を意識して考えました」とメリットを伝える


間取り提案時のポイント


  • 顧客の間取りを全否定しない(プライドを傷つけない)


  • 「お客様のアイデアを元に、さらに良いものを作りました」と伝える


  • 比較しながら「どちらがより快適か」をお客様に考えてもらう


失敗するお客様③:間取りを見抜く能力がない顧客


特徴


  • 提案された間取りの良し悪しが分からない


  • 「なんとなくこれでいいかな?」と適当に決めてしまう


  • 住んでから「ここが使いにくい!」と後悔する


  • 他社の安い間取りと比較して「これで十分」と考えてしまう


プロの対応策


このタイプの顧客は 「間取りの良し悪しを判断する基準を持っていない」ため、価格や見た目で判断しがち です。


プロの仕事は、「良い間取りとは何か?」を教育し、納得してもらうことです。


対応策:間取りの良し悪しを伝える「教育」を行う


  1. 比較を使って説明する


    • 「この間取りと、この間取り、どちらが住みやすいと思いますか?」と質問


    • 「この動線の方が便利ですよ」と実例を交えて説明


  2. メリット・デメリットを具体的に示す


    • 「この間取りだと収納が少なくて困るかもしれません」


    • 「こちらの間取りなら、家事動線がスムーズになります」


  3. 未来の生活をイメージさせる


    • 「子供が成長したら、この部屋の使い方が変わるかもしれません」


    • 「長く住むことを考えると、こちらの方が快適ですよ」


間取り提案時のポイント


  • 「何が良くて、何が悪いのか」を具体的に伝える


  • プロの視点から、分かりやすく説明する


  • お客様に「なるほど!」と思わせることが成功のカギ


まとめ


間取りで失敗しやすいお客様は、大きく3つのタイプに分けられます。


  1. プロに丸投げする顧客 → 深いヒアリングを行い、要望を引き出す

  2. 自分で間取りを作成してくる顧客 → 共感しながら改善案を提示する

  3. 間取りを見抜く能力がない顧客 → 比較と教育を通じて正しい判断を促す


建築のプロの役割は、ただ間取りを作ることではなく、お客様が本当に納得できる家づくりをサポートすること です。


「良い間取り」とは何かを伝え、間取りで後悔しないお客様を増やしていきましょう!

 
 
 

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