【工務店必見】予算が少なくても“デザインレベル”を上げる方法7選
- 純 小池
- 4月2日
- 読了時間: 5分
「お客様がデザイン性の高い家を望んでいる…でも、予算が限られていて厳しい」
そんな声をよく耳にしませんか?
実は、追加費用をほとんどかけずともデザインのクオリティを上げる方法が存在します。
今回は建築のプロが抑えておくべき7つのアイデアを紹介。
しっかり言語化してお客様に提案するだけでも、顧客満足度は飛躍的に高まります。
目次
デザインは“言語化”で差がつく
予算を増やさずデザインアップ!7つの具体策
内壁(アクセントクロス)
内部ドア
床材
外壁
窓
窓台・枠
電気設備(照明・スイッチ・コンセント など)
まとめ:小さな工夫と言語化で大きな満足を
1. デザインは“言語化”で差がつく
デザインとは「センス」だけではありません。特に予算が限られた場合、なぜこの色・素材・配置にするのかを理論立てて伝える“言語化力”が重要になります。
お客様は漠然と「オシャレにしたい」と言うものの、具体的にどうしたら良いかは分かりません。
そこで、プロがピンタレストなどから「この色合いは、こういう理由で良い」と論理的に提案し、費用を抑えつつ見た目の良さを確保するのがポイント。
2. 予算を増やさずデザインアップ!7つの具体策
1) 内壁(アクセントクロス)
● ポイント
白壁+アクセントクロスの組み合わせだけでも、空間のイメージが大きく変わる。
どの壁を強調するかに意味をもたせる(リビングのテレビ背面、ソファ背面、ダイニングで目に入る壁など)。
「なぜここをアクセントにするのか」を生活動線や視線の向きと絡めて説明しよう。
● 提案例
「ソファに座った時、ここの壁が目に入るので差し色を入れましょう」
「○○様のピンタレスト画像を見ると落ち着いたグレーが多いので、LDKの背面をグレーにしてみませんか?」
2) 内部ドア
● ポイント
同じ標準仕様のドアでも色・デザインの選び方で空間に個性を出せる。
LDKの入り口ドアなど、よく目にする部分だけを工夫すると効果大。
● 提案例
「モダン系が好きなら、黒やグレーのカマチドアでアクセントに」
「ナチュラル系なら木目がはっきり見えるタイプにし、白壁とのコントラストを楽しむ」
3) 床材
● ポイント
標準仕様の中でも、複数の色合いやテクスチャから選べるケースは多い。
お客様が集めた画像をもとに「好みに近い色・風合い」をおすすめすると納得感が増す。
● 提案例
「ウォルナット調の画像が多いので、少し濃いめのフローリングにすると写真に近づけます」
「ピンタレストで集めたイメージを見たところ、明るいオーク系が映える空間が好きそうですね」
4) 外壁
● ポイント
全面タイルや木材を使うと費用が嵩むが、見える部分だけこだわる「貧乏ちゃま建築」手法が有効。
道路側(メインファサード)だけ魅力的にし、他面をコストダウン材にするなどでメリハリをつける。
● 提案例
「道路から見える正面だけガルバリウムやタイル張りにして、高級感を出しましょう。裏面は標準のサイディングでコストを抑えます」
5) 窓
● ポイント
窓の数を減らして、こだわりたい部分の窓にコストを回す。
特注サイズ(特進寸法)を採用し、大きく開放的な窓を設ければ「そこだけで魅せる」外観や内観を演出できる。
● 提案例
「LDKと庭をつなぐ大きな窓を作りたいので、ほかの窓を少し減らしませんか?その分コストを集約して、LDKに特大窓を入れるご提案です」
6) 窓台・枠
● ポイント
窓台や枠がシンプルな既製品のままだと雰囲気が出にくい。
アルミ製でシャープに見せるか、木製でアンティーク風にするかなど変えるだけで空間が変わる。
● 提案例
「モダンな印象にしたいなら省きはアルミ製がおすすめです」
「アンティーク風のお客様には四方木枠仕上げがピッタリ。LDKだけでも取り入れませんか?」
7) 電気設備(照明・スイッチ・コンセント など)
● ポイント
照明の配置(ダウンライトの配置数や位置)を少し工夫するだけで、空間の見え方が大きく変化。
スイッチやコンセントのプレートも多種多様。シンプルモダン用やアンティーク風など、標準ライン内でも選べる商品がある。
● 提案例
「リビングは全体を均等に照らすより、ソファ部分にスポットをあてる配置にすると雰囲気が出ます」
「スイッチプレートを黒にすると、インダストリアルな内装と統一感が出せますよ」
3. まとめ:小さな工夫と言語化で大きな満足を
「費用をかけられないからデザインは無理」という発想を捨てる
アクセントクロス・ドア・床材・外壁・窓・窓台・電気設備など「標準仕様でも工夫できるポイント」を狙う
必ず**「なぜこれがいいのか」を言語化して、お客様に提案**し、納得してもらう
コストがかかる部分はメリハリをつけて、見えるところだけお金を集約。他は大胆に下げてもよい
▼良いデザインを生むのは「言語化力」
お客様の要望を汲みつつ、限られた予算で最大限に「見せる」工夫をするのがプロの腕。
ピンタレストなどを活用し、好みのテイストを具体的にキャッチアップ → 自社の標準仕様の中で、色・形状・配置を最適化してあげましょう。
同じ予算でも「よりおしゃれな家」と「何のこだわりもない家」の違いは、担当者のデザイン提案力・言語化力。
工務店・建築プロとしては、コストのかけどころと削りどころを的確に見極め、お客様を納得させるプレゼンが鍵となります。
ぜひ今回の7つのポイントを活用して、**「安くてもカッコいい!」**デザイン住宅を実現してください。


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