【工務店全員見ろ】トイレの配置ミスで地獄を見る…知らないと危険な落とし穴!
- 純 小池
- 2月17日
- 読了時間: 4分
はじめに
トイレは、住宅の中でも特に重要な空間の一つです。
しかし、その配置や設備の選択を誤ると、使い勝手や快適性が大きく損なわれる可能性があります。
本記事では、工務店勤務の建築プロが押さえておくべきトイレ設計のポイントを解説します。
特に、タンクレストイレとタンクありトイレの選び方、適切な配置、仕上げ材の選定などについて詳しく見ていきましょう。
1. タンクレストイレ vs. タンクありトイレ
注文住宅を設計する際、お客様から「タンクレストイレの方がいいのでは?」という質問を受けることが多いでしょう。
そこで、それぞれのメリット・デメリットを整理し、お客様に適切な選択肢を提案できるようにしましょう。
✅ タンクレストイレのメリット
デザイン性が高い(スタイリッシュな空間を演出)
コンパクト設計(トイレ空間を広く使える)
掃除がしやすい(凹凸が少ないため汚れがたまりにくい)
❌ タンクレストイレのデメリット
水圧が必要(3階建てなど水圧が低い場合、使用できないケースも)
停電時に流せない(電動式のため、非常時の対策が必要)
手洗いが別途必要(トイレ内に追加の手洗いスペースを確保する必要がある)
✅ タンクありトイレのメリット
コストが安い(タンクレストイレに比べ、一般的に安価)
停電時でも使用可能(タンクの水で流せる)
水圧に左右されにくい(3階建てでも比較的問題なく使用可能)
❌ タンクありトイレのデメリット
スペースを取る(タンクがある分、設置面積が必要)
デザイン性が劣る(見た目のスッキリ感がなくなる)
掃除がしにくい(タンク裏側に埃や汚れが溜まりやすい)
💡 建築プロのポイント
お客様がトイレのデザインを重視する場合はタンクレス、コストや実用性を優先する場合はタンクありを推奨するとよいでしょう。
また、タンクレスを希望されるお客様には、停電時の対策や手洗いの設置計画も合わせて提案することが大切です。
2. トイレの配置で絶対に避けるべきポイント
トイレの位置は、家全体の快適性に大きく影響を与えます。
以下の「やってはいけない」トイレ配置を押さえ、失敗のない設計を行いましょう。
❌ ① 寝室の真上に設置する
NG理由
トイレの排水音が寝室に響き、睡眠を妨げる可能性がある
木造や鉄骨造では特に音が伝わりやすく、クレームの原因になりやすい
✅ 対策
吸音材を使用する
可能であれば、LDKや収納スペースの上に配置する
❌ ② 玄関から丸見えの位置
NG理由
来客時、トイレを使用している姿が見えてしまう
玄関を開けた瞬間に便器が目に入ると、生活感が強く出てしまう
✅ 対策
玄関付近に設置する場合は、手洗いスペースを設けてワンクッション置く
玄関との間に廊下や壁を設け、視線を遮る
❌ ③ LDKから直接見える位置
NG理由
家族や来客がリビングにいる状態でトイレに行くのが気まずい
扉を開けた瞬間、便器が丸見えになり生活感が出てしまう
✅ 対策
LDKとトイレの間に洗面所や収納スペースを設ける
トイレの扉をリビングから見えない方向に配置する
3. トイレの内装材選びのポイント
トイレは家の中でも特に汚れやすい場所のため、掃除のしやすさを重視した素材選びが重要です。
✅ トイレの床
おすすめの素材
クッションフロア(CF)(汚れが染み込みにくく、掃除が楽)
Pタイル(水や尿が染み込まず、耐久性が高い)
避けた方がいい素材
木材フローリング(尿が染み込んで臭いの原因に)
目地のあるタイル(汚れが目地に入り込み、掃除が大変)
✅ トイレの壁
おすすめの仕上げ
キッチンパネル(水はねに強く、メンテナンスが楽)
防水塗料を塗った壁(汚れを拭き取りやすくする)
避けた方がいい仕上げ
普通のクロス(水はねでシミになりやすい)
4. トイレアクセサリーの選び方
最後に、トイレをより快適にするための小物類のポイントを押さえておきましょう。
✅ 手洗い
タンクレストイレの場合、必ず別途手洗いを設置することを推奨
水はねを考慮し、壁に耐水性のある素材を使用
✅ タオルバー・トイレットペーパーホルダー
取り付け位置を考慮し、使いやすい高さに設置
デザイン性だけでなく、メンテナンスのしやすさも考慮
まとめ
今回の記事では、トイレ設計における重要ポイントを解説しました。
お客様に提案する際には、トイレの種類ごとのメリット・デメリットや、適切な配置計画をしっかりと説明することが大切です。
🔹 トイレの選び方 → タンクレストイレとタンクありトイレの違いを明確に説明
🔹 トイレの配置 → 音・視線・使いやすさを考慮して決定
🔹 仕上げ材の選定 → 掃除のしやすさを優先して選ぶ
これらのポイントを押さえ、お客様が満足するトイレ設計を目指しましょう!


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