【屋根材4大バトル】トタンはもう古い!ガルバリウム鋼板・コロニアル(化粧スレート)・アスファルトシングル・瓦を コスト/耐久/施工性 で完全比較
- 純 小池
- 5月12日
- 読了時間: 3分
1 ─ はじめに
「屋根なんて見えないから安いので…」とお客様に言われるたびにヒヤッとしていませんか?
屋根はクレーム率トップ3 に入る要素。
本記事では建築コンサルタント・アミーゴ小池のセミナー内容をプロ向けに再構成し、4大屋根材の選定ポイントを整理しました。
顧客説明用のトーク例も添えているので、そのまま営業ツールにどうぞ。
2 ─ 4大屋根材スペック表
屋根材 | 構成/厚さ | 参考単価※ | 重量 | 耐久年数 | 主要メリット | 主要デメリット | 推奨勾配 |
瓦(粘土瓦・陶器瓦) | 粘土焼成 15 mm前後 | 8,500〜12,000円/㎡ | 重い(60 kg/㎡) | 60年以上 | 高耐久・意匠性・断熱 | 重量増&高コスト・職人不足 | 4寸〜 |
アスファルトシングル | ガラス繊維+アスファルト 3〜5 mm | 3,500〜5,000円/㎡ | 最軽量(10 kg/㎡) | 20年前後 | 費用最安・施工簡単 | 強風に弱い/苔・雑草 | 3寸以上 |
化粧スレート(コロニアル) | セメント+繊維 5 mm | 4,500〜6,500円/㎡ | 18 kg/㎡ | 25〜30年 | 価格バランス◎・シェアNo.1 | 割れ・風揚げ・塗装必須 | 3寸以上 |
ガルバリウム鋼板 | Al-Znメッキ鋼板 0.35〜0.5 mm | 6,000〜8,500円/㎡ | 5 kg/㎡ | 30〜40年 | 軽量・低勾配OK・長尺施工 | 雨音・キズ発錆・高温 | 1寸〜(0.5寸対応品も) |
※材料+標準施工の概算。地域・スパン・役物で変動
3 ─ 屋根材ごとの “営業トーク” と技術留意点
3‑1 瓦(粘土瓦・陶器瓦)
トーク例:「メンテナンス不要60年。初期費は高くてもライフサイクルコスト最安です」
要確認:耐震計算(重量)/屋根下地合板厚18 mm以上/釘留め4点以上
3‑2 アスファルトシングル
トーク例:「海外戸建ての約7割が採用。最軽量で上棟2日目からルーフィング不要」
要確認:台風地域=留め付けピッチ100 mm以内/防風らん板必須/苔洗浄サイクル提案
3‑3 化粧スレート(コロニアル)
トーク例:「重すぎず高すぎず。日本で一番使われている“安心標準”」
要確認:割れ補修・再塗装15〜20年目提示/下屋の水返し板金/強風地域のステンレス釘
3‑4 ガルバリウム鋼板
トーク例:「トタンの4〜5倍の耐久。0.5寸勾配OKでデザイン自由度No.1」
要確認:遮音・遮熱下地(遮熱シート+断熱材)/長尺搬入経路/切断面防錆処理
4 ─ “屋根クレーム” をゼロに近づける3ステップ
材料 × 立地 × 勾配 を三角マトリクスで先に絞る
耐風試験データ を必ず顧客に提示(シングル・スレートは特に)
「○年後に必要な保守」まで見積書に明記 …後出しコストの不信感を防止
5 ─ まとめ
屋根は“安い・早い”だけで選ぶと15年後に必ず跳ね返る
ガルバリウム鋼板は低勾配・意匠自由・軽量で都市部RC混構造にも最適
コロニアルはコスパ王者だが、再塗装説明を忘れるとクレーム化
アスファルトシングルはコスト重視+高勾配でのみ真価
瓦は超長寿命&断熱で高付加価値住宅に刺さる
提案書をつくる前に、上記スペック表を社内標準に落とし込むと失注率が激減します。


コメント