【内観デザイン】インテリアデザインで失敗しない壁紙の選び方
- 純 小池
- 4月8日
- 読了時間: 5分
工務店や建築のプロとして、室内壁 の仕上げやデザイン性は押さえておきたい重要ポイント。
壁紙(クロス)のみならず、塗装やタイルなど、さまざまな素材を活用する機会があります。
本記事では、室内壁のアクセントづくり から 石膏ボード下地の処理法、そして テクスチャの活かし方 まで、プロならではのノウハウを整理しました。
これを読んでおけば、顧客への提案の幅がグッと広がり、差別化にもつながるはずです。
目次
室内壁のデザインで差をつける理由
アクセントウォールを成功させる3つのポイント
クロス選びで押さえるべき「テクスチャ」と「色」
下地処理:石膏ボードの3種類を知っておく
予算やライフスタイル別:素材の選び方
まとめ:提案力アップで顧客満足度が高まる
1. 室内壁のデザインで差をつける理由
1-1. 「アクセント壁」が施主の満足度を左右する
壁は室内でも 広い面積 を占め、来客時の第一印象にも大きく影響。
普通の白クロスだけでなく アクセントウォール を取り入れることで、施主に「こだわりを大切にしてくれている」と思ってもらいやすい。
1-2. 壁仕上げは「後工程で変更が難しい」
フローリングやドアなども重要だが、壁は竣工後の変更コストが高め。
だからこそ 最初の提案の段階 で丁寧に素材・色・模様(テクスチャ)を伝えて、後悔のない選択をしてもらう必要がある。
2. アクセントウォールを成功させる3つのポイント
2-1. メインにする「壁面」を明確に
LDKのソファ背面 や テレビ背面、 寝室のベッドヘッド など、どの壁をアクセントにするかを先に決める。
ただし 複数面をアクセントにしすぎると統一感が崩壊 しがち。1〜2面が無難。
2-2. メリット・デメリットを具体的に伝える
色による見え方・心理効果
例:ダークカラーは重厚感だが圧迫感も増す
例:淡い色は広く見えるがパンチが弱い
素材別メンテナンス
クロスなら貼り替えが容易
塗装なら補修範囲が広くなる場合も
タイルなら重厚感◎、ただしコストも◎
2-3. 「割れ」「汚れ」リスクの軽減策
ハイグレードなアクセント素材を使うと、下地処理の精度 が非常に重要。
割れを防ぐため、石膏ボードのテーパー形状(後述)を確認したり、パテ処理 を入念に行うよう監督・職人へ周知。
3. クロス選びで押さえるべき「テクスチャ」と「色」
3-1. 色が同じでも模様(テクスチャ)で仕上がりは別物
例:同じ白でも「折り物調」「石目調」「砂壁風」などで 見え方が大きく変化。
「ナチュラル」や「モダン」「和風(コミカ風)」など、施主の目指すテイストに合わせて選定する。
3-2. 色+質感を説明すると提案力アップ
「なぜ、その色と質感が合うのか」 を建築プロとして言語化し、施主に納得を与える。
例:「コミカ風を目指すなら、砂壁調クロスが伝統的な日本の漆喰感を演出できます」
例:「石目調クロスは重厚感が出るので、リビングの1面に取り入れると空間が締まります」
3-3. 薄手のクロスは割れ・傷のリスク
高級壁紙の中には 極端に薄い タイプもある。施工後の 石膏ボードの継ぎ目や動き が露わになることを事前に警告。
ダークカラーや濃い色を選ぶほど、細かな傷や凹みが目立ちやすい点にも注意。
4. 下地処理:石膏ボードの3種類を知っておく
4-1. スクエアエッジ・ベルエッジ・テーパーエッジ
スクエアエッジ(SE):角がまっすぐ。溝ができずパテ処理が難しい。
ベルエッジ(BE):軽い溝があり、パテ処理しやすい。現在主流。
テーパーエッジ(TE):より深い溝で、薄いクロスや塗装 など高級仕上げ向け。
4-2. アクセントウォールは「テーパーエッジ」推奨
こだわりの強い高級クロスや塗装の仕上げの場合、ボード同士の段差が現れないため 割れリスクが大幅に下がる。
特に黒系や濃色系 は、ほんの少しの割れや段差でも目立つので、TEの使用を検討する価値あり。
4-3. パテ処理も入念に
どの種類のエッジを使うにしても、下地処理をどうするかで最終仕上がりが左右 される。
複数回パテ埋め→サンディング→最終上塗り など、手間と時間をかけるよう施工班と連携。
5. 予算やライフスタイル別:素材の選び方
5-1. 一般的なクロス(壁紙)
メリット:バリエーションが豊富、コストが抑えやすい
デメリット:一部の高級クロスは薄手で割れやすい、貼り替え時期に注意
5-2. 塗装(ペイント仕上げ)
メリット:DIYもしやすく、部分的な補修が可能
デメリット:石膏ボードの下地処理がシビア。割れが目立つことも
5-3. タイル・木質パネル
メリット:質感がリアル、耐久性・高級感が強い
デメリット:コストや重量増、下地補強が必要になる場合あり
5-4. 軽量仕上げ材(エコカラットなど)
メリット:調湿効果や消臭効果を売りにできる
デメリット:継ぎ目の処理、割れリスクなどに注意
6. まとめ:提案力アップで顧客満足度が高まる
室内壁は 見た目・機能性 どちらも重視されるパーツ。
アクセントウォール を活かすテクニックや テクスチャ・色 の説明、そして 石膏ボードの種類やパテ処理 といった下地への理解が、そのまま顧客満足度に直結。
「どうしてこの素材が良いのか」「なぜこの下地処理が必要なのか」を丁寧に施主へ伝えれば、他社にはない“プロとしての信頼” を獲得できます。
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