【プロ必見】注文住宅の外観デザインを劇的に良くする4つの「ちょっとしたこだわり」
- 純 小池
- 3月25日
- 読了時間: 3分
注文住宅の外観デザインが「なんだかパッとしない」「完成後にちょっと後悔された」──
そんな経験はありませんか?
実はそれ、**あと少しの「こだわり不足」**かもしれません。
今回は、注文住宅の外観デザインを一段階レベルアップさせる**“4つのこだわりポイント”**をご紹介します。
いずれもプロだからこそ見落としがちな部分。
ですが、この4つを意識するだけで、外観の印象は劇的に変わります。
1. 屋根材の「見え方」まで考え抜いているか?
「屋根はあまり見えないから何でもいい」――その考え方は危険です。
例えば、モダンな四角い箱型住宅。
道路面から屋根が見えなければ、確かに見た目への影響は少ないかもしれません。
しかし、屋根が見える外観では、屋根材の色や素材が外観の印象を大きく左右します。
▼チェックポイント:
勾配が緩い屋根にスレート材を使っていないか?
屋根と外壁の色がチグハグになっていないか?
CGやVRで「屋根の見え方」を確認しているか?
また、屋根と雪止め金具の色の不一致もよくある失敗。
白い屋根に黒い雪止め…お客様から「汚れてるように見える」と言われたことはありませんか?
細部こそが「プロの違い」。
屋根材の選定では、見た目・機能・メンテナンス性を総合的に評価し、お客様の予算内でベストな提案を行う必要があります。
2. 雨樋・縦樋は“設置場所”でセンスが出る
雨樋や縦樋は、建物の“裏方”のような存在ですが、正面からの見た目に大きな影響を与えるパーツでもあります。
▼よくあるNG例:
ブラックの外観に、白い縦樋が目立ってしまう
メインファサードに堂々と縦樋が配置されている
こうしたケースは「全体が美しいのに、ディテールで損している」典型です。
▼対策は?
主要なファサード側に縦樋が見えないよう配置
外壁と同色、または樋用のデザインパーツを活用
メーカー選定で“かっこいい樋”を探す(Panasonicのアーキスペックなど)
“機能部材こそ美しく”。これが、差別化できる工務店として選ばれるためのコツです。
3. ベントキャップの位置と色、気にしていますか?
トイレやキッチン、浴室などの換気に必要なベントキャップ(排気口の外部カバー)。
その位置と色が外観デザインを左右していること、気づいていますか?
例えばモダンなブラックの外観に、シルバーのベントキャップが3つ並ぶだけで台無しに…。
▼対策:
メインファサードにはベントキャップを避ける
ルートを工夫して裏手・目立たない面に移動
色指定を忘れず、外壁に馴染ませる(例:ウサミ工業の焼付塗装仕上げ)
ベントキャップの設計も“図面だけ”で終わらせず、最終見た目を徹底的にイメージする力が必要です。
4. 笠木・水切りの「素材感」で建物の品格が決まる
意外と見落とされがちなのが、笠木や水切りのディテール。
基礎やパラペット、外壁の納まりに使われるこれらのパーツは、素材や厚み、色味で建物のグレード感を左右します。
▼こだわりの具体例:
板金でオーダー制作する(美しい納まりに)
上等デクノのスリムな規格水切りを活用する
色味の選定を徹底し、目立ちにくい仕上げに
ちょっとしたこだわりが、建物全体の「完成度」につながる。これは、建築のプロにしかできない気遣いです。
まとめ:お客様の「あとから後悔」を防げるのは、プロの気遣いだけ。
「お客様が選んだんだから仕方ない」――そう言ってしまうと、プロとしての信頼は失われます。予算に合わせたベストを提案し、比較資料やCGで伝える努力をしてこそ、デザインに対する納得と満足が生まれます。
些細なディテールへのこだわりが、お客様の「かっこよくなかった」「ダサかった」という後悔を防ぐ唯一の方法です。


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