LDKをもっと魅力的に!広さを感じさせるプレゼンと設計の極意!一体感とシーンの演出でお客様に感動を届けよう
- 純 小池
- 3月18日
- 読了時間: 5分
はじめに
昨今の家づくりでは、LDK(リビング・ダイニング・キッチン)をいかに広く、魅力的に見せるかが大きなテーマになっています。
プロの工務店としては「LDKを広くするテクニック」を把握しているものの、どのようにお客様に伝えれば「なるほど、これなら私たちが求める広いLDKになりそうだ!」と思っていただけるのか、悩むことも多いはずです。
本記事では、すでにご存知のLDKを広く見せるノウハウをどう活かすか、そしてお客様にどう“魅力的に”プレゼンするかについて深堀りします。
1.LDKを広く見せる基本のポイント
1-1.床・壁・天井の「素材・向き・幅」を揃える
既に多くのプロが実践しているように、LDKの床からテラス・バルコニー等の外部床まで素材や色味・向き・幅を揃えると、視線がスムーズに抜けて空間の一体感がアップし、広がりを演出できます。
色合わせ:同系色や同じ素材感の床材をLDKから屋外へ継続
向き合わせ:フローリング・デッキ材などの貼り方向を揃える
幅合わせ:フローリング・デッキ材の幅寸法を合わせる
1-2.天井や壁も「繋がり」を意識
床だけでなく、壁材や天井材も外部と似通った色・素材を使うと、LDKと屋外との連続感をさらに強化。
壁も同素材/同色で一体感
軒裏・天井が同系素材だと空間が“伸び”て感じる
これらは一般的な広さ演出の基本ですが、しっかりとお客様に「なぜそうするか」 を具体的に説明しないと、「ただ素材が同じだけの建物」と思われがちです。
ここがプレゼンテーションの最初のステップです。
2.もう一歩進める“3つのコツ”とプレゼン術
既存の基本テクニックを踏まえつつ、さらにお客様の心を掴むために重要なのが ①天井高の差別化、 ②隣接空間との“一体感”、 ③視線やシーンの演出「シークエンス」 です。
2-1.天井高の差別化:吹き抜け&高天井
LDK全体を一様に高くするだけでは、「あれ、広いかも?」程度の印象で終わりがちです。
吹き抜けや高天井を用いて部分的に天井高を上げると、“平天井”部分との比較で大きな開放感を得られます。
● 吹き抜け
リビングだけ吹き抜けにする
ダイニング・キッチン部分は一般的な高さに
⇒ “差”によりリビングの解放感が際立つ
お客様へのプレゼン例
「LDKに入った瞬間、リビングの吹き抜けが目に入ると天井がグッと高く、開放的に感じるんです。あえてダイニング側は一般的な天井にすることで、リビングの解放感をより印象的に演出できますよ!」
● 高天井(スキップフロア)
2階全体の天井を高くするのが難しくても、一部エリアだけ2階とずらしたスキップフロアを採用
リビングを20~40cm下げる/または上階との段差を設ける形
お客様へのプレゼン例
「一部をスキップフロアにして床を数十cm下げると、わずかでも体感的に“天井が高い”と感じる空間ができます。リビングへの愛着もグッと高まりますよ。ただし床段差が生まれるので、お掃除ロボットなどの使い方もご注意いただく必要があります。」
2-2.LDKと隣接空間の“一体感”を意識
「LDK+1」の空間演出により、LDKをより大きく、ゆったりと感じさせられます。
ストリップ階段
階段を壁で囲わず、スケルトン(ストリップ)構造にすると抜け感が生まれLDKが広く見える
お客様へのプレゼン例
「通常なら階段の裏側に壁を作りますが、ストリップ階段にすることで壁をなくし奥の壁まで視線が抜けます。結果的にLDKが1.5倍ぐらい広く見えるんですよ。」
和室・ゲストルーム
引き戸や襖を開け放てばLDKと一体利用できる
お客様へのプレゼン例
「“普段はLDKを広く見せたい”、ただ“急な来客や宿泊時には個室を確保したい”なら、和室やゲストルームをスライドドアで仕切る方法がおすすめです。」
玄関一体型LDK
玄関ホールを設けず、玄関ドアを開けたらすぐLDKにアプローチする
お客様へのプレゼン例
「液晶モニターの普及で、昔ほど“玄関ホールで訪問者をやり過ごす”必要性が減りました。玄関からLDKまでスムーズに繋げば、それだけでLDKが5畳以上広く感じられますよ。」
2-3.シークエンス(連続する“シーン”)を設計
家づくりでは“動線”に加え、人が入室してからどんな景色が順に広がるか(シーンの連続)を意識することが、LDKを広く魅力的に感じさせるカギになります。
● シーンの切り替わりで解放感を加速
ドアを開けた瞬間に“解放的な視界”を得られるか
例)最初に見えるのがキッチンではなく、大きな窓&吹き抜けが広がるリビング
お客様へのプレゼン例
「LDKの入り口をあえてリビング側に配置することで、ドアを開けると奥の吹き抜け&窓が一気に目に飛び込みます。“おお、この家ひろい!” と感じる第一印象が作れます。」
● 間取り説明時のプレゼン方法
立体イメージを使う:図面のままではなく、CGパースなど“リアルな視線”で見られる資料
視線の順路を解説
「ここが入り口 ⇒ まず●●が見えます ⇒ 次に●●へ視線が抜けます」
一歩進むごとに風景が切り替わる“物語”を語る
“意図”を強調
「この壁はあえて圧迫感を演出して、奥の吹き抜けをより解放的に見せたいんです」
「和室をLDKに隣接させたのは、必要に応じて畳スペースをリビングの一部にできるからです」
3.まとめ:お客様をワクワクさせる“LDK広がり”の提案を
天井高さを差別化:一部吹き抜けや高天井をつくる
LDK+隣接空間:階段や和室、玄関と一体化でさらに広く
シークエンスの演出:入室して最初にどんな風景を見せるかが肝
プロならすでに知っている「LDKを広く見せるテクニック」も、お客様へのプレゼンで“意図”と“メリット”を具体的に語るかどうかで、契約率や満足度が大きく変わります。
「吹き抜けを作ると印象が全然ちがうんですよ」と伝える
「階段をストリップにすることで5~6畳分の視界が増えるんです」と言葉にする
「玄関との一体化は時間帯や来客状況で印象が変わる面白い空間になるんです」と説明する
ちょっとした工夫でも、お客様に「この担当者は頼りになる!」と思ってもらえます。
ぜひ “広さの演出”を理論的かつ楽しげに 提案し、お客様のハートを掴んでください!
詳しくは当ブログの概要欄や公式LINE等でご案内しております。
記事を参考に、さらに一歩実行・行動して、LDK提案力を高めていきましょう!


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